まろやかなタンニンと様々な味わいを楽しめる赤
ウンブリアを代表する偉大な赤ワインであるモンテファルコ・サグランティーノは、とにかくパワフルで長命。収穫年から10〜15年後に飲み頃のピークを迎え、30年以上の長期熟成に耐え得るワインと言われますが、その秘密は、サグランティーノというこの土着品種の最大の特徴であるポリフェノールの含有量の豊富さにあります。10月中旬頃の遅い収穫(Vendemmia tardiva)で、ブドウはすべて手摘みで行う。マセラシオン(醸し)は、果皮に十分なポリフェノール成分(特にタンニン)が含まれているため、あえて攪拌作業は行わず25日〜40日間をかけて、25〜28℃の温度調節をしながら有効成分をじっくりと抽出。発酵&熟成はまず500リットル樽で6か月、その後2500リットルの大樽で18か月(それぞれオーク素材)、さらに昔ながらのセメントタンクで12か月、最後に最低1年の瓶内熟成を経て、ようやく市場デビューとなる。葡萄品種:サグランティーノ100%
AIS認定ソムリエ
クオルス・イタリア駐在員
小関智子 Tomoko Koseki
Antonelliアントネッリ/ ウンブリア
ペルージャ・モンテファルコの有機ワイナリー「アントネッリ」。代々伝わる家族経営ワイナリーは洗練された味わい
ボローニャからレンタカーでおよそ3時間、イタリアのちょうど真ん中、ウンブリア州ペルージャ・モンテファルコのワイナリー「アントネッリ」へ。なだらかに波打つ丘に広がる葡萄畑の中にある、モダンなインテリアのカンティーナ(ワイナリー)。「うちのワインはサグランティーノはじめ、みんなオーガニックだよ。食卓の食材もみんな地元産さ」とオーナーのフィリッポ。ワインと一緒にいただいた牛肉のタリアータ。 使っている食材も地元産。テイスティングさせてもらったワインの数々、自家製生ハムやワイルドな味わいのオリーブオイルなど全てが地域の自然の味わいだった。