蔵元/産地:Antonelli/Umbria
葡萄品種:サグランティーノ100%
10月中旬頃の遅い収穫(Vendemmia tardiva)で、ブドウはすべて手摘みで行う。マセラシオン(醸し)は、果皮に十分なポリフェノール成分(特にタンニン)が含まれているため、あえて攪拌作業は行わず25日〜40日間をかけて、25〜28℃の温度調節をしながら有効成分をじっくりと抽出。発酵&熟成はまず500リットル樽で6か月、その後2500リットルの大樽で18か月(それぞれオーク素材)、さらに昔ながらのセメントタンクで12か月、最後に最低1年の瓶内熟成を経て、ようやく市場デビューとなる。
ウンブリアを代表する偉大な赤ワインであるモンテファルコ・サグランティーノは、とにかくパワフルで長命。収穫年から10〜15年後に飲み頃のピークを迎え、30年以上の長期熟成に耐え得るワインと言われますが、その秘密は、サグランティーノというこの土着品種の最大の特徴であるポリフェノールの含有量の豊富さにあります。
ワイナリーAntonelliの歴史も古く1881年に弁護士をしていたフランチェスコ・アントネッリ(現オーナーフィリッポさんの先祖)が、それまでスポレートの大司教の所有であったSan Marcoと呼ばれるこの農場地一帯を購入して引き継いだ時から始まっています。
その時以来長きに渡り辛抱強くより良いサグランティーノ作りを積み上げてきた結晶として“Tannino Dolce”(甘いタンニン)と表現される程まろやかな口当たりを実現し、力強さと繊細さの両方をそなえたエレガントなワインになっています。